海崎三郎展
1/10(火) - 1/29(日) 1/16(月)・1/23(月)休廊
写真撮影 山本糾
海崎さんの作品の多くはガウジングという技法で制作されています。高温の熱を直接鉄にかけ、酸素の圧力でえぐりながら、無垢の鉄を形創って行きます。溶岩のように流れ出す、消え去った鉄の質量を、作家は負のエネルギーと表現しています。
(ギャラリーKINGYO)
(ギャラリーKINGYO)
熱が通り過ぎた跡には粘土を一瞬ですくったような鮮度が残ります。突然消えてしまった不思議さと、人のちからを超えて鉄があらわになることが私には魅力的でした。
最初は金属用のタガネを使い、手で溝を掘ることから始まった仕事ですが、次第に鉄という素材が、自在なものから負の無垢性とそのエネルギーの在り方だけを探る素材として向き合うようになりました。道具との出合いによって鉄の内側を求める想いをはっきりと自覚するようになり、鉄の厚みや大きさが増すごとに覚悟の程が 試されてきたように思います。
この数年、鉄のポテンシャルを損なうことなく既製のうすさではない、「つくられた薄さ」を意識した仕事をつづけています。鉄のもつ厚さと薄さ、重さと軽さ、硬さと軟らかさ、それらの間に身を置くことは鉄を消していくことの確認であり、展開であると考えています。
(2011年10月7日 海崎三郎)
最初は金属用のタガネを使い、手で溝を掘ることから始まった仕事ですが、次第に鉄という素材が、自在なものから負の無垢性とそのエネルギーの在り方だけを探る素材として向き合うようになりました。道具との出合いによって鉄の内側を求める想いをはっきりと自覚するようになり、鉄の厚みや大きさが増すごとに覚悟の程が 試されてきたように思います。
この数年、鉄のポテンシャルを損なうことなく既製のうすさではない、「つくられた薄さ」を意識した仕事をつづけています。鉄のもつ厚さと薄さ、重さと軽さ、硬さと軟らかさ、それらの間に身を置くことは鉄を消していくことの確認であり、展開であると考えています。
(2011年10月7日 海崎三郎)
略歴
主な個展
主なグループ展
- 1952
- 福井県に生まれる
- 1975
- 日本大学芸術学部美術学科彫刻専攻 卒業
主な個展
- 2012
- ギャラリーKINGYO (東京)
- 2010
- メタルアート・ミュージアム 光の谷 (千葉)
- 2009
- GALLERY HIRAWATA (神奈川)
- 2007
- ギャラリーせいほう(’99、’03、’08) (東京)
主なグループ展
- 2011
- ART SESSION TUKUBA 2011展 磁場—地場歴史ひろば (茨城)
第4回 柳瀬荘アート・プロジェクト美術学科教職員展 (柳瀬荘、埼玉) - 2010
- 「直方で出会う鉄たち」NEW HEAVY in NOGATA (直方谷尾美術館、福岡)
- 2009
- 日本・ロシア芸術交流作品展 日本彫刻家NEW HEAVYメンバーとロシア
ペンザ市芸術家メンバーとの交流展 (東邦画廊、東京) - 2008
- New Heavy −東京ミーティング− 鉄の彫刻家5人展 (ギャラリーKINGYO、東京)
- 2007
- 日本大学芸術学部美術学科彫刻コース教職員展 「形の問題」 (日本大学芸術学部所沢校舎、埼玉)
- 2005
- NEW HEAVY 5人の彫刻家による提案『自覚する鉄』 (CAP HOUSE、兵庫)
麻生の道彫刻展 (川崎市麻生区、神奈川) - 2003
- TUKUBA現代美術の磁場2003展 (茨城県つくば美術館、茨城)
- 2001
- ART DOCUMENT 2001 福井の美術ナウ 森から町へ (金津創作の森、福井)
AN EXHIBITION OF CONTEMPORARY JAPANESE PRINTMAKING
(ペンダラムギャラリー、バンクーバー、カナダ) - 1997
- 第2回雨引きの里と彫刻(以後毎回 6回出品) (大和村、茨城)
- 1997
- 体感する美術‘96 <アーティストと考える>サバイバル・ツール (佐倉市立美術館、千葉)
- 1997
- ねりまの美術‘91 —彫刻の現在— (練馬区立美術館、東京)
- 1997
- 第2回長野県佐久大理石彫刻家シンポジウム (小海リエックス、長野)